て进むだけとは违う、明かな、うねり。
「な、なに、を――!」
相手に五感や知性がない事を咄嗟に忘れて、ディルトが我が下半身に向け势い任せに首を捻じ曲げた直後。
「うあ……ッ!!」
またしても、身体の奥で、强い蠢きが沸き起こる。
「く、そ……!やめ、ろ……!!」
自らの尻の中で行われた、不気味极まりないテールの挙动に、満面をしかめながらディルトが叫ぶと、今度はその声を追うように、下半身を这い上がってきた别の触手が、ずるり、と下の内侧にり込む。
「く…ッ!!」
新たな侵攻者の访れに、ディルトがぞっと背筋を强张らせつつ、身体中の筋肉を収缩させると、それに伴った筋肉运动によって括约筋に绞め上げられたテールの触手が、大きく一度、肛门の中で身を捩らせた。
「くあッ!!」
探るような动きとは一线を画した急激な动作に、ディルトの口から言叶にならぬ悲鸣が漏れると、筋肉の紧张がほどけた一瞬の隙を见逃さず、下の内侧へと入り込んだ新たな触手は、その切っ先をすでに侵攻を受ける柔らかな穴に押し付ける。
「や、やめろ……!!」
侵入によって、手足や头部よりも、ずっと鋭敏に感覚を伝达する场所へと様変わりした自分の肛门に、新たな侵入者が、今正にれた片足をかけている――!
强引で秽れた来访者を、尻の穴の际部分で敏感に察知したディルトが、制止の声を张り上げながら、自身の臀部に噛みつくような视线を投げた、直後だった。
「くああ……ッ!!」
ずるり……!と耳障りな粘音が戸口で响いて、次いで肛门口が、力强く割り开かれる。
「や、やめ…え……ッ!!」
すでに太い先阵队を咥え込まされている穴の戸口を、更なる力で割り开かれると、ディルトの身体は势いよく跳ね上がった。
「く、ああああ……ッ!!」
あまりの圧迫感と异物感に、反射的に拳を握ると、头上で张り诘めた锁が、じゃらじゃらと不规则な金属音を鸣り响かせる。
「や、やめ……ろおお……ッ!!ぐ…あ……あああ……ッ!!」
力いっぱい身をのけ反らせて、制止の声を张り上げても、新たな侵略は止まらない。
一度目の触手の侵入と同じように、细く尖らせた先端で、强引に戸口の隙间から割り入るように押し入って……そこからは、もうディルトにはどうする事もできなかった。
「く、あ……!!ああああ……ッ!!」
ずるり……!低く响く音を体内に闻きつつ目を见开くと、肛门の内侧では先锋の侵入者が来客を迎えるように身を捩る。
「うあッ!!や、やめろおお……ッ!!」
新たな侵入者よりも深い场所にいる先発队に、柔らかな壁面を擦られて、ディルトは身の毛をよだたせながらかぶりを振った。
冗谈ではない……!
こんな……こんな卑劣な……!!
必死になって抗う自身の肛内を、力任せに割りげ、そして自由胜手に侵略していく触手たちに、ディルトは呻いた。
『テールによって命を落とす』
荒野のただ中で、テールに侵食されながら闷絶する魔狼を目にした时、ディルトはそれを単纯に『命を夺われる事』『捕食される事』即ち、死だと捉えていた。
だが、违う。
命を夺われる事にも、捕食される事にも、必ず、その道程が存在するのだ。
いや、むしろ、その逆かもしれぬ。
侵略され、いたぶられ、縦横无尽に体内で触手を蠢かされる事が、结果として、死を呼ぶのだとしたら――。
「ッ――!!」
『テールによって生命を夺われる』
その解答から逆算したプロセスを、身をもって直视したディルトがごくり、と生唾を饮み込むと、尻の穴の口を新たな触手が、粘液にまみれた体侧を擦り付けながら通过していく。
「く……ッ」
否応なしに伝达されるぞわぞわとした不快感に、眉间の皱をより一层深めたディルトが呻きを漏らすと、左侧の足首では、数本の触手が、まるで树木を登るようにして、足首から太ももへかけ、じりじりとにじり上がりはじめる。
くそ――!
どうすれば――!
握り缔めていた拳を一度开いて、手首にはめられた枷から繋がる锁を掴むと、悔し纷れにディルトはそれを引っ张った。
「く……!」
冷たい感触が、爪を立てていた掌に痛い。